みなさんこんにちは!
Passing NoteのWataruです。
留学・ワーキングホリデー・海外赴任などで海外在住の方は、家族や知人に日本から国際郵便を送ってもらった経験があると思います。
よく国際郵便やECサイトでものを送ってもらうと、内容物の種類やその金額によって関税や輸入税がかかると言われています。
実際に関税や輸入税を「支払わされた!」という方や「いや、私は払わなくてOKだった!」など、同じ条件でも課税された方・されなかった方が存在しており、仕組みや税率などを調べても難しい文言で説明されていて分かりづらい!と思った方が多いと思います。
私もその中の1人でした。
そこでフランスや日本の郵便局や税関などに問い合わせて得られた情報などから、フランス(海外)で国際郵便を受け取る際の輸入関税・付加価値税の仕組みについて、可能な限り分かりやすく(がんばります。笑)徹底解説していきます。
フランスの輸入関税は45ユーロから課せられる?
フランスで荷物を受けとるには主に2つのパターンがあります。
1つは「日本の家族や友人などから国際郵便で荷物を送ってもらう」、2つ目は「日本のECサイトで買った商品を海外に転送してくれるサービスを利用する」パターンです。
答えを先に言ってしまえば『内容物の代金+送料=45ユーロ以上』であれば輸入関税・付加価値税がかかってきます。』
それでは次の話にいきます。
フランスの関税・付加価値税はEU関税率に基づいて計算
では日本から送った国際郵便の内容物の代金・送料を合わせた金額が45ユーロ以上なら、いくら税額が課せられるのかそこがすっごく気になるところだと思います。
45ユーロ以上なら税金がかかるというところまでは良く情報として上がっていたのですが、税率や細かいところまで掘り進めていくと難しい文言や法的な言葉がでてきて私自身も調べるのを諦めていましたが、今後の役に立つので気を取り直して日本郵便や税関などに問い合わせて私なりに簡単にまとめました。
フランスの関税・付加価値税はEU関税率(EU圏内で定められている関税率)に基づいて計算されます。
ざっくり合計金額に課税されるのではなく1つ1つの商品が分類されていて、それぞれの品目によって税率が決まります。
といった形です。
そのため、同じ100ユーロの合計金額だったとしても、人それぞれ国際郵便の内容物によって税額が異なるという訳です。
国際郵便のEU関税率は「EU Tariffs」でチェックが可能!
「日本のECサイトで買った商品を海外に転送してくれるサービス」、具体的には「DOCODEMO(ドコデモ)」や「楽天グローバルエクスプレス」などがありますが、「各国の関税などについては予めご確認をお願いします」のような文言が記載されており、受け取る際に実際どれくらいの関税がかかるのか明記されていません。
ではその関税率、どうやって1つ1つ調べるのか。
フランスのようにEU関税率が適応される国に限ってですが、欧州委員会(European Commission)のサイトにある「EU Tariffs」という関税のページで、原産国の「国名」と輸出入統計品目番号「HSコード」を入力することで税率が表示されます。
「HSコード」は9桁から10桁の品目ごとに割り振られた番号なのですが、「そんなの分からないよ」という方でも、入力窓の横の「Find my product」をクリックすれば、カテゴリごとにその商品がどの番号なのか検索することが可能なので安心です。
そこで「表示された税率(ほとんどの方はThird country dutyの欄に表示された税率を確認すればOK)」と「実際の商品の代金」を基に計算することで、国際郵便を受けとる際に支払わなければならない輸入関税の把握ができます。
ここまで読んで「45ユーロなんて余裕で超えていたけど、今まで関税なんて支払ったことないぞ〜?」って方、実際に結構いると思います。
では次に、そのカラクリがどうなっているのかも深堀りしていきます。
フランスへの国際郵便で45ユーロ以上、関税を徴収されない人とは?!
これまでの話を聞いて「あれ???なんかおかしいぞ」と思った方も多いと思います。
Twitterなどでも「国際郵便で内容物が数万円くらいだったのに全く関税をとられなかった。心配していたけど、良かった!」と、こういった声って良く聞きませんか?
「運じゃないか?」や「EMSだから関税がかからなかったんだ!」などといったことも言われていますが、実際には少しカラクリがあります。
日本郵便の提供している国際郵便サービスの国際小包・航空便・SAL便・EMS(国際スピード郵便)などや、ヤマト運輸などの「国際宅配業者」を利用したとしても、法律的に課税される条件が変わるわけでもありません。
ではなぜ関税がかからない人がいるのか色々な理由がありますが、大きな理由1つは「税関の検査能力に限界がある」からと言われています。
EMSなど国際郵便は大量の荷物が毎日のように到着するため、さばききれていないという話を聞きました。
実際に課税手続きも少し手間がかかるので内容物の確認がされても、開封した旨のメッセージが添えられるだけで課税されないことが多いです。
では逆にDHLやFedEXなどの「国際宅配業者」はどうなのか?
それらは商用目的で発送されている場合がよくあるということで、チェックされて課税されるそうです。
100%ではないですが国際郵便と比べると課税される確率が上がります。
また、郵便物の箱などに貼り付けるインボイスや送り状に、「贈物」といった個人利用目的であることのチェック欄にチェックを入れておくほうが、「商用目的」よりも確実に課税されにくくなります。
でも「商用目的」のものを「贈物」などとして送るのは違法行為になる可能性があるので正直に申告しましょう。
関税の計算が面倒くさいという人は「Amazon Global」の利用を
国際郵便を海外で受けとるのに関税の計算が面倒くさいし、受けとるときに支払う金額も明確じゃないなら不安という方もいるかと思います。
そういった場合は、是非「Amazon Global(アマゾングローバル)」を利用してみてください。
Amazon.co.jp(アマゾンジャパン)にある商品を海外にいながら購入できるページで、「輸入税等前払金」などを商品購入の際に支払うため、あまりに高額なものでない限り受け取りのときに余分にお金を支払うことがありません。
また、フランスの場合だとほとんどが郵便配達員からの手渡しになるので紛失等のリスクも減ります。
「Amazon Global(アマゾングローバル)」の使い方などは、こちらの記事などをご覧ください。↓
また、輸入関税を計算してより自由度が高い買い物をしたいという方は、「ゼンマーケット(Zenmarket)」の利用がおすすめです!↓
最後に
EU諸国間でのモノのやりとりはEUの関税制度によって関税は課税されません。
あと事業者の場合、日本から海外へものを輸出するときには日本の消費税がかからず、輸出先の国で購入する段階で現地の消費税(付加価値税)がかかります。
フランスの「付加価値税(VAT)=la Taxe sur la Valeur Ajoutee(TVA)」は、
・軽減税率は未加工の農水産品などで10%、
・本や食品などが5.5%
などとなっています。
因みにユーザー登録必須ですが、世界各国の関税率は「World Tariff」で得ることが可能なので、EU圏外の国へモノを届けたい方は是非活用してみてください。
また、国際郵便が20万円以上になる場合は税関への申告が必要となります。
その手続き方法や料金などについても記事にしていますので、ご参考ください。↓
それでは、À bientôt!