海外生活を満喫されている方だけでなく、これから海外移住や留学、海外駐在などを控えている方に伝えたいことがあります。
海外での生活は刺激的で楽しいものですが、日本にいるときには考えもしなかったような、ちょっとした困りごとが出てきます。その一つが、日本のアプリが海外で使えない問題です。
まさに、これらは海外在住者の“あるある”の悩みです。特に、日本の銀行アプリや、漫画・ゲームといったエンタメ系アプリ、ゲームアプリ、日本のニュースアプリなどが海外からアクセスできなくなり、焦った経験を持つ人は少なくありません。
この記事は、そんな悩みを抱えるあなたに向けて、日本のアプリが海外で使えなくなる根本的な理由から、誰でも簡単にできる具体的な対処法として海外でも日本のアプリをダウンロードする方法までを、OS別にして徹底的に解説していきます。
私自身、日本のアプリが海外で更新できなくて使えない事態に!
私自身、海外に住み始めた当初、まさか日本のアプリが使えなくなるなんて想像もしていませんでした。
日本でダウンロードして普通に使っていたお気に入りのゲームアプリや、電子書籍アプリの更新ができなくなったときは本当に困りました。
Google Playストアを開くと表示されるのは、「このアイテムはお住まいの国でご利用いただけません」という非情なメッセージ。
これは、アプリの提供元が、「このアプリは日本国内からの利用に限る」という設定をしているためです。
そして、私たちが海外のインターネットに接続することで割り当てられる「IPアドレス」が、どこの国からアクセスしているのかをサービス側に教えてしまい、ブロックされてしまうのです。

「このままでは、大好きな日本のコンテンツが楽しめなくなってしまう!」
という危機感から、私は必死に解決策を探しました。
VPNサービス(個人的には「NordVPN」をおすすめしています)の利用、Googleアカウントの設定変更、そして今回詳しく解説する「APK/XAPK」を使った裏ワザ的なインストール方法など、いくつもの方法を試行錯誤した結果、どの方法が最も確実で、どの方法が最も簡単か、身をもって理解することができたのです。
この経験から得た知識を、これから海外に行く方や、既に海外で困っている方々にお伝えすることで、快適な海外デジタルライフを送ってほしいと願っています。
なぜ日本のアプリは海外で使えないのか?(IPアドレスとジオブロックの解説)
日本のアプリが海外で使えない主な理由は、「IPアドレスによるジオブロック(地域制限)」にあります。
あなたのスマートフォンやパソコンが現地のインターネットに接続する際、必ず「IPアドレス」というインターネット上の住所のようなものが割り当てられます。
このIPアドレスには、どこの国から接続しているかという情報が含まれています。
| 用語 | 意味 | 解説 |
|---|---|---|
| IPアドレス | インターネット上の住所 | 接続元の国や地域を特定するための情報です。 |
| ジオブロック | 地域制限 | アプリ開発元やコンテンツ提供元が、IPアドレス情報に基づき、特定の地域(この場合、日本国外)からのアクセスを制限することです。 |
| 提供元の意図 | ライセンス/権利問題 | 多くの場合、著作権や配信権の契約が「日本国内限定」となっているため、アプリ側が意図的に海外からのダウンロードや利用を制限しています。 |
一度、海外のIPアドレスだと認識されてしまうと公式のアプリストア(Google PlayやApp Store)であっても、日本のアプリが検索結果に表示されなくなったり、「お住まいの国ではご利用いただけません」と表示されてダウンロードができなくなったりするのです。
この問題を解決するためには、「公式ストアの設定で国を日本に偽装する」、「アプリの本体ファイルを直接手に入れる」、あるいは「VPNを使って接続元を日本に偽装する」という、大きく分けて3つの方法があります。
【対処法1】公式ストアの設定変更でダウンロードを可能に

最も安全性が高くアプリのアップデートも自動で行われる可能性が高い方法が、公式アプリストアの設定を変更し、デバイスを「日本在住」の状態にすることですが、OSごとに手順が異なります。
海外でAndroidアプリをダウンロードする方法
Androidユーザーの場合、Google Playストアの設定を変更するか、新しいGoogleアカウントを作成することで、日本のアプリにアクセスできるようになります。
アプリのユーザーの居住国設定を「日本」にしておくことで、海外にいながら日本にいる人と同様の手順でダウンロードとアップデートを可能にします。

Google Playストアの国/地域を変更
この方法は、既存のGoogleアカウントの居住国情報を「日本」に変更することで、Google Playストアで日本のコンテンツが表示されるようにするものです。
まず、以下の画像のようにGoogle Playストアの左上のアイコンをタップします。

メニューが展開されたら、その中の「アカウント情報」をタップ。

「国とプロファイル」の部分が「日本」でない場合は変更していきます。

先ほどのメニューに戻って「お支払い方法」をタップします。

次の画面の「お支払い委に関するその他の設定」をタップ。

お支払いプロファイルの欄にある「国/地域」の設定ボタンをタップします。

下に「国または地域を選択」が表示され、選択できるようになるので、その中から「日本」を探して選んでください。

あとは「名前と住所」の項目も編集していきます。ここは日本の実家の住所など、自身が使用可能な住所を設定してください。

| ステップ | 操作内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| ステップ1 | Google Playアプリを起動 | スマートフォンのGoogle Playストアを開きます。 |
| ステップ2 | アカウント設定へ移動 | 右上のプロフィールアイコンをタップし、「設定」から「全般」→「アカウントとデバイスの設定」へ進みます。 |
| ステップ3 | 国とプロフィールを変更 | 「国とプロフィール」セクションに、現在の国と、切り替え可能な国が表示されます。 |
| ステップ4 | 「日本」を選択し、住所を登録 | 「日本」を選択し、日本の実家など、実在する日本の住所と支払い方法(カードなど)を登録します。 |
| ステップ5 | 変更完了を待つ | 設定変更後、Googleの審査やチェックのようなものを経て、24時間ほどで居住国が「日本」に切り替わることが多いです。 |
【重要】
この方法は、年に一度しか変更ができないという制限があります。もし変更しても「日本」に切り替わらない場合は、次の新しいアカウント作成を試すか、後述するVPNやAPKの方法を検討してください。
【確実】新しいGoogleアカウントを「日本」で作成
最も確実で、既存のアカウントに影響を与えない方法が、新規で「日本」のアカウントを作成し、それをスマートフォンに追加する方法です。
新規作成については、以下の画像にあるGoogleブラウザの右上のアカウントボタンからできます。

| ステップ | 操作内容 | メリット/デメリット |
|---|---|---|
| アカウント作成 | Googleの新規アカウント作成画面へ | スマホからではなく、一度ブラウザのシークレットモードなどで作成するのが確実です。 |
| 国設定 | 作成時に「日本」を選択 | アカウント作成の初期段階で、「日本」を居住国として設定し、日本の電話番号や住所(実家などでOK)を紐づけます。 |
| デバイスへ追加 | 作成したアカウントをスマホに追加 | スマートフォンの「設定」→「アカウント」から、新しく作成したGoogleアカウントを追加します。 |
| ストア切り替え | Google Playストアの切り替え | Google Playストアのプロフィールアイコンから、作成したばかりの新しい「日本」アカウントに切り替えることで、日本のアプリが表示されるようになります。 |
この方法は、既存のメインアカウントの設定を一切いじる必要がないため、非常にスムーズでリスクもありません。面倒な手続きが嫌いな方に最もおすすめできる方法の一つです。
iOSでのアプリのダウンロード方法
iPhone/iPad(iOS)の場合も、Androidと同様にApple IDの設定を変更することで日本のApp Storeにアクセスできるようになります。
新規で「日本」のApple IDを作成
Androidと同じくメインで使っているIDとは別に、「日本専用」の新しいApple IDを作成するのが、最もトラブルが少なく効率的です。
| ステップ | 操作内容 | 詳細 |
|---|---|---|
| ステップ1 | Apple IDの新規作成ページへ | ブラウザからApple IDの管理ページにアクセスし、「Apple IDを作成」を選択します。 |
| ステップ2 | 国/地域を「日本」に設定 | 新規作成の際、「国/地域」の項目で「日本」を必ず選択します。 |
| ステップ3 | 日本の住所を設定 | 日本の実在する住所を設定します(実家や友人宅などで問題ありません)。 |
| ステップ4 | App Storeにサインイン | iPhone/iPadの「設定」→「iTunes StoreとApp Store」から、現在のApple IDをサインアウトし、作成したばかりの新しいApple IDでサインインします。 |
| ステップ5 | ストア切り替え完了 | サインインが完了すると、自動的に日本のApp Storeに切り替わり、海外からでも日本のアプリのダウンロードが可能になります。 |
【TIPS】
新しいApple IDを作成する際は、メインのメールアドレスとは別の日本専用のメールアドレスを準備しておくと管理がしやすくなります。

既存のApple IDの国/地域を変更する際の注意点
既存のApple IDの設定を変更することでも、日本のApp Storeを利用可能になりますが、これには大きなデメリットが伴うため、基本的には新規作成をおすすめします。
| 操作手順(既存IDの変更) | デメリット(非常に重要) |
|---|---|
| 手順1:「設定」画面から「iTunes StoreとApp Store」を選択 | チャージ残高のリセット:ストアに残っているチャージ残高がリセットされ、失効します。 |
| 手順2:「Apple ID」→「Apple IDを表示」を選択し、サインイン | 国ごとの住所変更の手間:国を変更するたびに、その国の住所を設定し直す必要があり、非常に手間がかかります。 |
| 手順3:「国/地域」を選択し、「日本」に変更 | サブスクリプションの解約:現在登録しているサブスクリプション(音楽、動画、アプリなど)は、国変更前に全て解約する必要があります。 |
| 手順4:日本の住所と支払い情報を設定 | 変更頻度の制限:頻繁な国変更は、アカウントのセキュリティ上、制限がかかることがあります。 |
特に、既存IDに残高がある場合は、全て使い切ってからでないと国変更ができず、変更時にもリセットされるリスクがあるため、既存のID変更は最終手段と捉え、まずは新規IDの作成を試みてください。
【対処法2】非公式のアプリファイル(APK/XAPK)を活用

(画像はAPKpureホームページより)
公式ストアの

「設定変更がうまくいかない」

「設定をいじりたくない」
という方にとって最も確実な方法の一つ、それがAPKファイルまたはXAPKファイルと呼ばれるアプリの本体ファイルを直接スマートフォンやタブレットにダウンロードしてインストールする方法です。
この方法はAndroid、FireOSのデバイスでのみ利用可能で、一度手順を覚えてしまえば誰でも簡単にできるので、是非試してもらいたいです。私も海外在住時にはこの方法にかなりお世話になりました。

APKPureを活用して海外でもアプリをダウンロード
APKやXAPKといったファイルは、インターネット上のさまざまな場所で配布されていますが、信頼性が低かったり、バージョンが古かったりするものも多く存在します。
そこで、私が利用していた方法として自信を持っておすすめできるのが「APKPure(エーピーケーピュア)」というサイト/サービスを活用する方法です。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| アプリの種類の豊富さ | Google Playストアから削除されたアプリや、地域制限のかかったアプリ(日本のアプリを含む)が多数提供されています。 |
| アップデートの速さ | 公式ストアでアプリが更新されると、APKPureでも新しいバージョンのAPKが素早くアップロードされるため、アプリの更新(アップデート)にも対応しやすいです。 |
| 安全性の確保 | APKPureで提供されているのは基本的に無料アプリのAPK/XAPKのみであり、有料アプリの無料ダウンロードは提供されていません(有料アプリを無料でダウンロードすることは違法です)。ただし、非公式なルートである以上、自己責任での利用となります。 |
APKPureを使えばGoogle Playストアが利用できないFireOSのFireタブレットなどでも、簡単に日本のアプリをダウンロードすることが可能になります。

(画像はAPKpureホームページより)
よくFireタブレットでGoogle Playストアを利用できるようにする難しい設定方法がネット上で紹介されていますが、APKPureを活用した方法はわずか数ステップで誰でもダウンロードできるようになるので、かなりおすすめです。

APKとXAPKの違いを簡単に解説
まず先にAPKとXAPKの違いについて説明しますので、「難しいことはいいから」という方は飛ばしていただいて構いません。
ただ知っておくとよりスムーズに、かつ問題に直面した場合でも簡単に解決できるようになるため、念のため理解しておくと良いです。
APKファイルとXAPKファイルは、どちらもAndroidアプリのインストール用パッケージですが、その構造と用途に違いがあります。
| ファイル形式 | 意味(何が含まれているか) | 主な用途/違い |
|---|---|---|
| APK (Android Package Kit) |
アプリを実行するために必要なコードとリソースが全て含まれたファイル。 | 最も一般的なアプリのインストール形式です。比較的小容量のアプリに使われます。 |
| XAPK (eXtended Android Package Kit) |
APKファイルと、OBB(Opaque Binary Blob)ファイルがセットで圧縮されたパッケージファイル。 | 主に大容量のゲームアプリで利用されます。APKだけでは足りない、音声やグラフィックなどの追加データ(OBB)が含まれているため、ファイルサイズがAPKよりも大きくなります。 |
【なぜXAPKが必要か?】
Google Playストアにはアプリのサイズに制限があり、特に大容量のゲームなどはAPKとは別に拡張ファイルとしてOBBファイルをダウンロードする必要があります。
XAPKは、このAPKとOBBファイルを一つにまとめてサードパーティ(APKPureなど)からでも簡単にインストールできるようにした非公式な規格です。
XAPKファイルは標準のファイル形式ではないためAndroidに既に搭載されているデフォルトのインストーラーでは認識できないため、そのままではインストールができません。
インストールには、専用のインストーラーアプリ(APKPureアプリなど)が必要になりますが、このインストーラーアプリもAPKPureのアプリをダウンロードしておくことで、アプリ上で全て対応・管理することが可能となります。
APKのインストール方法
APKファイルはXAPKに比べてインストールが簡単で、Androidの標準機能(Androidの端末であれば搭載されていてすぐに利用可能な機能)を使ってインストールできます。
まずは、「設定」をタップして「アプリ」へ移動します。

次に「提供元不明のアプリのインストール」を可能にするため、「不明なアプリのインストール」をタップ。

表示されたアプリから「許可しない」となっているものを選びます。

「許可しない」となっているものを「許可」にしていきます。

これでAPKをスマホにインストールできる環境が構築できました。とても簡単ですよね!
APKpureからスマホにAPKファイルをダウンロードしたあと、APKファイルをタップすると以下の画像のようなインストーラーが立ち上がるため、「インストール」→「開く」をタップしていくと、アプリを起動できるようになります。(画面にある文言などはAndoroidのバージョンによって異なります)

ブラウザ経由でのAPKインストール手順
| ステップ | 操作内容 | 解説 |
|---|---|---|
| ステップ1 | 「提供元不明のアプリ」のインストールを許可 | スマートフォンの「設定」→「セキュリティ」(または「生体認証とセキュリティ」)→「提供元不明のアプリのインストール」へ進み、お使いのブラウザ(Chromeなど)からのインストールを許可します。 |
| ステップ2 | APKPureでAPKをダウンロード | APKPureなどのサイトで、インストールしたい日本のアプリを検索し、APKファイルをダウンロードします。 |
| ステップ3 | ダウンロードしたAPKファイルをタップ | ダウンロード完了後、通知バーや「ファイルマネージャー」からダウンロードしたAPKファイル(例:`app_name.apk`)をタップします。 |
| ステップ4 | インストールを実行 | 画面の指示に従って「インストール」をタップすれば、日本のアプリが海外のスマホにもインストールされます。 |
【補足】
この方法はGoogle Playを介さない「半強制的なダウンロード」であり、アップデートの際も、手動で新しいAPKをダウンロードし直す必要があります。
これに関してもAPKPureでは新しいバージョンのAPKが、ほかのサイトよりも比較的早く手に入るため、同サイトをおすすめする理由の一つとなっています。
XAPKのインストール方法
XAPKファイルはAPKファイルとOBBファイルがセットになっているため、そのままではインストールができず、XAPK専用のインストーラーアプリ(APKPureアプリなど)を利用する必要があります。
XAPKをインストールするならAPKPureアプリ
XAPKをインストールするには、APKPureのウェブサイトから、またはAPKPure自体をAPKでダウンロードし、そのアプリ内にあるXAPKインストーラー機能を利用するのが最もスムーズです。

(画像はAPKPureホームページより)
| ステップ | 操作内容 | 解説 |
|---|---|---|
| ステップ1 | APKPureアプリのインストール | まず、APKPureのウェブサイトからAPKPureアプリのAPKファイルをダウンロードし、前述の「APKインストール方法」でインストールしておきます。 |
| ステップ2 | XAPKファイルをダウンロード | APKPureアプリ内、またはウェブサイトから日本のアプリのXAPKファイルをダウンロードします。 |
| ステップ3 | APKPureアプリでXAPKを検出・インストール | APKPureアプリを起動すると、ストレージに保存されているAPK/XAPKファイルを自動的に検索・検出します。 |
| ステップ4 | インストールをタップ | 目的のXAPKファイルが表示されたら、「インストール」ボタンをタップします。 |
| ステップ5 | 権限を付与 | APKPureアプリがストレージへのアクセス権限や、提供元不明のアプリのインストール権限を求めてくるので、許可します。 |
| ステップ6 | 自動インストール完了 | アプリがAPKとOBBを分離・配置し、自動的にインストールを完了させます。 |
(上級者向け)手動でXAPKファイルをインストールする方法
XAPKインストーラーアプリを使わずに、手動でファイルマネージャーやファイラーアプリを使ってXAPKをインストールすることも可能です。
これは非常に手間がかかるため、APKPureアプリを使うことを強く推奨しますが、もしものために手順を紹介します。
| ステップ | 操作内容 | 解説 |
|---|---|---|
| ステップ1 | XAPKファイルをZIPにリネーム | ファイルマネージャーアプリでダウンロードしたXAPKファイル(例:`app_name.xapk`)を、`app_name.zip`に名前を変更します。 |
| ステップ2 | ファイルを解凍(抽出) | リネームしたZIPファイルをタップし、中身のファイルを新しいフォルダに解凍(抽出)します。抽出されたフォルダには、通常`base.apk`(アプリ本体)と、`obb`フォルダ(追加データ)が含まれています。 |
| ステップ3 | OBBファイルを移動 | 抽出したフォルダ内の`obb`フォルダを開き、さらにその中にあるOBBファイル(例:`main.XXX.com.appname.obb`)を、Androidデバイスの`/Android/obb/`というルートパスの下にある対応するアプリのフォルダにコピーまたは移動します。 |
| ステップ4 | APKファイルをインストール | 最後に、抽出したフォルダ内の`base.apk`ファイルをタップして、通常通りインストールを実行します。 |
【注意】
この手動インストールは、ファイルパスを一つでも間違えるとアプリが起動しないため、IT系の作業に慣れていない方にはおすすめできません。
FireOSでのアプリのダウンロード方法

AmazonのFireタブレット(FireOS)は、初期状態でGoogle Playストアが入っていません。
そのため、Amazonアプリストアにない日本のアプリをダウンロードするためには、上記で紹介したAPKファイルを利用することが最も簡単かつ安全な方法となります。
これは日本にいても、海外にいても簡単に実践できる方法なので、Fireタブレットをお持ちの方は是非覚えておいてください。
Google Playを導入せずにAPKで日本のアプリをインストールする手順
FireタブレットにGoogle Playを無理に導入しようとすると、動作が不安定になったり、最悪の場合使えなくなったりする問題が生じる可能性があるため、私はこの方法を推奨しません。
その一方でAPKを使って日本・海外でアプリをダウンロードする場合は、そういったリスクがほとんどないため、安心して進められます。
| ステップ | 操作内容 | 解説 |
|---|---|---|
| ステップ1 | 「提供元不明のアプリ」のインストールを許可 | Fireタブレットの「設定」→「セキュリティとプライバシー」→「提供元不明のアプリ」へ進み、お使いのブラウザ(Silkブラウザなど)からのインストールを許可します。 |
| ステップ2 | APKPureでAPKをダウンロード | Fireタブレットのブラウザ(Silkブラウザなど)でAPKPureにアクセスし、インストールしたい日本のアプリのAPKファイルをダウンロードします。 |
| ステップ3 | ダウンロードしたAPKファイルをタップ | ダウンロードが完了したら、通知または「ドキュメント」アプリなどから、ダウンロードしたAPKファイルをタップします。 |
| ステップ4 | インストールを実行 | 画面の指示に従って「インストール」をタップすれば、Fireタブレットでも、通常はインストールできない日本のアプリが利用可能になります。 |
この方法であれば、FireタブレットのOSの動作を安定させたまま、日本のアプリを安全に利用することができます。
【対処法3】海外にいてもVPNを使ってIPアドレスを「日本」に

ここまでで紹介してきたGoogle PlayストアやApp Storeといった公式ストアの設定変更や、APK/XAPKの直接インストールは、OSごとに手順が異なり、手間がかかる場合があり、モバイル端末の設定などに疎い人は挫折することもあります。
そこで、最もシンプルにより簡単に問題を解決する方法としておすすめできるのが、VPN(Virtual Private Network:仮想プライベートネットワーク)の導入・利用です。
APKやXAPKが難しい人はVPNを利用

「APKやXAPKとか、アルファベットが並んでいる時点で頭が痛いし無理・・・」

「スマホの設定をいじるのがそもそも怖い」
と感じる方にとって、VPNはまさに救世主です。
VPNを使えば、インターネット接続を暗号化しつつ、接続元を一時的に「日本国内」に偽装することができます。
もちろんこのサービス自体は合法なのですが、国によっては規制していたり、罰則を設けていたりすることもあるので、必ず確認してから使用してください。
国別の規制などについては以下の記事で詳しく紹介しているので、是非お読みください。↓↓



| VPNの仕組み | 効果 |
|---|---|
| 接続元の偽装 | 海外の自宅から接続しても、VPNサーバーを経由することで、日本のIPアドレスとして認識されます。 |
| 公式ストアでの利用 | 日本のIPアドレスになることで、Google PlayやApp Storeが「あなたは日本にいる」と誤認し、日本のアプリの検索・ダウンロード・アップデートが全て可能になります。 |
| コンテンツの制限解除 | アプリだけでなく、TVerやU-NEXT、Huluなどの日本国内限定の動画配信サービス(VOD)も、海外から視聴できるようになります。 |
VPNは一度設定してしまえば、あとは接続ボタンを押すだけで、全てのインターネットトラフィックが日本経由になるため、最もストレスフリーでアプリのダウンロード・アップデートができる方法だと言えます。
もっと簡単に説明すると、海外にいるのに「日本にいるときのようにインターネットアクセスができるようになる」ということです。
ただ、メリットだけではなくもちろんデメリットも存在しているので、以下にいくつか挙げていきます。
VPNを利用するメリット・デメリット
| メリット | 内容 | デメリット | 内容 |
|---|---|---|---|
| 操作が簡単 | アプリを起動し、日本のサーバーに接続するだけで完了します。 | 費用がかかる | 基本的に高品質なサービスは有料です(月額500円~1,500円程度)。 |
| セキュリティが高い | 通信が暗号化されるため、海外の公衆Wi-Fiなどでも安全にインターネットを利用できます。 | 通信速度が落ちる場合がある | VPNサーバーを経由するため、サーバーの品質や距離によっては通信速度が低下することがあります。 |
| アップデートも自動でOK | 公式ストア経由でのダウンロードになるため、アップデートも自動で処理されます。 | 無料VPNは危険 | 無料のVPNサービスは、通信が暗号化されていなかったり、個人情報が抜き取られたりするリスクがあります。 |
| VODの視聴が可能 | 動画配信サービスなど、アプリ以外も日本のコンテンツにアクセスできます。 | VPN対策 | 近年、VODサービス側もVPN接続をブロックする対策を進めており、全てのサービスで使えるとは限りません。 |
【無料VPNについて】
無料VPNは、個人情報漏洩のリスクや、通信速度の遅さ、そして日本のサーバーがない場合もあるため、機密情報を扱うビジネスなどでなくても、有料の信頼できるVPNサービスを利用することをおすすめします。
導入しやすく設定も簡単なVPNで、私もアプリのダウンロード以外でも国内外でよく利用しているVPNは「NordVPN」!30日間の返金保証期間もあるので試してみたい人にもピッタリです。↓↓
詳しくは以下の記事で解説しています。是非お読みください。↓↓

有料VPNは、無料トライアル期間を設けているサービスも多いので、まずはお試しで使ってみるのが良いでしょう。
安全に海外で日本のアプリを使うための注意点

ここまで、日本のアプリを海外で利用するための具体的な3つの対処法(ストア設定変更、APK/XAPK、VPN)を紹介しました。
ここからは、海外でのアプリ利用をより快適で安全なものにするために、私が特に重要だと考える注意点や準備について解説していきます。
APK/XAPKを使う上でのセキュリティリスク
APKやXAPKを利用してアプリを直接ダウンロードする方法は非常に簡単かつ便利なのですが、非公式なルートを通る以上、セキュリティ面でのリスクを理解しておく必要があります。

| リスクの種類 | 詳細 | 対処法 |
|---|---|---|
| マルウェア感染 | APKPureなどの信頼できるサイトではなく、怪しい第三者のサイトからダウンロードすると、アプリに見せかけた悪意のあるプログラム(マルウェア)をインストールしてしまう危険性があります。 | 必ずAPKPureなど、実績があり信頼できるサイトのみを利用してください。 |
| 個人情報の漏洩 | 非公式なアプリは、不要なアクセス権限を要求したり、裏で情報を抜き取ったりする可能性があります。 | インストール前に、アプリが要求する権限(カメラ、連絡先など)をよく確認し、不審な点はインストールを控えてください。 |
| 有料アプリの違法ダウンロード | 有料アプリを無料で配布しているサイトがありますが、これらは著作権法に違反する違法行為です。 | APKPureなどが無料アプリの提供に限定しているのはこのためです。必ず無料のアプリのみを自己責任で利用してください。 |
【私からのアドバイス】
少しでも不安を感じるアプリはAPK/XAPKでのインストールを避け、VPNを利用して公式ストアからダウンロードすることを強くおすすめします。ただ、APKPureを6年間使った経験上、問題やトラブルになったことはないので、これらのデメリットを意識しつつ利用していれば基本的には大丈夫だと言えます。(保証するものではありません。)
海外で日本のアプリをアップデートする際の問題と手間
APK/XAPKファイルでダウンロードしたアプリの最大のデメリットは、アプリのアップデート(更新)が自動で行われないことです。
日本在住でAPK/XAPKを使ってアプリをダウンロードした場合も同じことが言えます。
アプリはバグ修正や機能追加のために、頻繁にアップデートされますが、公式ストアからインストールしているのであれば自動若しくは、ボタンをワンタップするだけで更新されます。
しかしAPK/XAPKでダウンロードしたアプリは、その都度手動で新しいバージョンのAPK/XAPKファイルを探し、再インストールする作業が必要になります。
| 問題点 | 手間 | 解決策 |
|---|---|---|
| 複数アプリのアップデート | もし、APKでインストールしたアプリがいくつもある場合、全てのアプリの更新が面倒になり、途中で諦めてしまう可能性があります。 | APKでインストールするのは、本当に必要な、頻繁にアップデートされないアプリに限定しましょう。 |
| バージョン不一致による起動不可 | オンラインゲームなどは、古いバージョンのままだとサーバーに接続できず、突然アプリが起動しなくなることがあります。 | APKPureなどの信頼できるサイトで、最新バージョンが提供されているかを定期的にチェックする習慣をつけましょう。 |
| セキュリティリスクの継続 | アップデートには、セキュリティ上の脆弱性を修正するためのパッチが含まれていることが多いため、アップデートを怠ると、セキュリティリスクにさらされ続けます。 | アップデート通知を見逃さず、迅速に対応するか、それが面倒であればやはりVPNの利用を検討してください。 |
「アプリの更新管理が面倒くさい」と感じる場合は、やはりVPNを利用して公式ストアからダウンロード・管理する方法が、長期的な海外生活において最もストレスが少ない方法です。
まとめ

日本のアプリが海外で使えない問題は、IPアドレスによるジオブロック(地域制限)が原因でした。この問題を解決するための対処法は、大きく分けて「公式ストアの設定変更」「APK/XAPKの直接インストール」「VPNの利用」の3つです。
| 対処法 | OS別適用 | メリット | デメリット | おすすめの人 |
|---|---|---|---|---|
| 公式ストア設定変更 | Android / iOS | 最も安全で、アップデートも自動。既存アカウントの利用を継続できる。 | 変更に手間がかかる(特にiOSの残高失効リスク)、Androidは年1回しか変更不可。 | OSの設定変更に抵抗がない人、アプリの数が少ない人。 |
| APK/XAPK利用 | Android / FireOS | 最も確実。ストア設定に関わらず日本のアプリをインストール可能。Fireタブレットでも使える。 | アップデートが手動で面倒。セキュリティリスクが伴うため自己責任。 | ITに詳しく、設定や手動での更新作業に抵抗がない人。Fireタブレットユーザー。 |
| VPN利用 | 全OS(アプリ利用) | 最も簡単でストレスフリー。全ての日本のアプリ・VODにアクセス可能。セキュリティも高い。 | 月額費用がかかる(無料版はリスク大)。速度が落ちる場合がある。 | 設定変更や手動更新が苦手な人、日本のVODも見たい人。 |
どの方法を選ぶかは、あなたのデジタル機器の習熟度、利用したいアプリの数、そして予算によります。しかし、長期的に見て最も快適で安全なのは「VPNの利用」であり、最も確実なのは「APK/XAPKの利用」であることを覚えておいてください。
海外でのデジタルライフを快適にするために、是非これらの対処法を試してみてください!
Q&A
Q1:APKファイルをダウンロードするのは違法ではないのですか?
A:基本的に、無料のアプリのAPKファイルをダウンロードして個人的に使用する分には、問題ありません。ただし、これはGoogle Playなどの公式ストアを経由しない非公式な方法であるため、全て自己責任で行う必要があります。一方で、有料のアプリを無料でダウンロードする行為は、著作権法などに違反する違法行為となりますので、絶対に避けてください。APKPureなどの信頼できるサイトは、基本的に無料アプリのAPK提供に限定されています。
Q2:XAPKファイルは、なぜAndroidの標準インストーラーでインストールできないのですか?

A:XAPKファイルは、アプリの本体ファイル(APK)に加えて、大容量のデータ(グラフィックや音声など)を格納したOBB(Opaque Binary Blob)ファイルを一つにまとめた非公式のパッケージだからです。Androidの標準インストーラーは、この「APKとOBBがセットになった非公式の圧縮形式」を認識できないため、インストールができません。そのため、APKPureアプリのような、XAPKを自動で解析し、APKとOBBを分離して適切な場所に配置してくれる専用のインストーラーが必要になります。
Q3:VPNを使えば、日本のApp Storeの国設定を変えなくても日本のアプリをダウンロードできますか?

A:Android(Google Play)の場合は、VPNで日本サーバーに接続した状態で、Playストアのアカウント設定(居住国)を「日本」に変更する必要があります。単にVPNを接続しただけでは、ストアのシステムが「利用者が本当に日本にいる」と認識するまでに時間がかかったり、そもそも切り替わらなかったりする場合があります。iOS(App Store)の場合は、App Storeのアカウント情報はIPアドレスではなく、Apple IDに紐づけられた国情報が優先されるため、VPNを使ってもApple IDの国/地域設定自体を「日本」に変更するか、新規で「日本」のIDを作成する必要があります。
Q4:VPNとAPK/XAPK、どちらの方法がアプリの更新(アップデート)が楽ですか?

A:圧倒的にVPNの利用が楽です。VPNを使って日本のIPアドレスにしておけば、公式ストアが日本のストアとして機能するため、アプリのアップデートが自動で処理されます。一方、APK/XAPKでインストールしたアプリは、アプリが更新されるたびに、手動で新しいAPK/XAPKファイルを探し、ダウンロードしてインストールし直すという手間がかかります。アプリを頻繁に利用し、更新作業が面倒だと感じるのであれば、多少費用がかかってもVPNの利用を強くおすすめします。
Q5:Google Playの居住国変更が「年に1回」という制限はなぜあるのですか?

A:Google Playの居住国変更に年1回の制限があるのは、主にライセンスとコンテンツの地域制限、および不正利用を防ぐためです。アプリや映画、書籍などのデジタルコンテンツの配信権は国ごとに契約されており、頻繁な国変更を許してしまうと、ユーザーがこれらの地域制限を簡単に回避できてしまいます。また、国ごとの価格設定や税金、支払い方法の違いがあるため、システムの整合性を保つ目的もあります。この制限があるため、Androidユーザーは「新しい日本のアカウントを作成する」方法を併用するのが賢明です。
Q6:海外に行く前に日本のアプリを全てダウンロードしておけば大丈夫ですか?

A:一時的な利用であれば大丈夫ですが、長期的には問題が発生します。
| ダウンロード済みアプリの問題点 | 問題点の詳細 | 解決策 |
|---|---|---|
| アップデートができない | アプリのアップデートができなくなり、バグ修正や機能追加、最悪の場合はアプリの起動自体ができなくなります。 | VPNの導入や、APK/XAPKの方法を準備しておき、更新が必要になったら対応できるようにしておく。 |
| アプリ内データが消える | 一部のアプリは、一定期間海外からのアクセスがないと、アカウントやデータがロックされたり、消去されたりするリスクがあります。 | 特に重要なアプリ(銀行など)は、利用できなくなっても困らないように、代替手段(ウェブサイト版など)を確認しておく。 |
そのため、海外へ行く前には、アプリをダウンロードするだけでなく、VPNサービスの契約や、新しいApple/Googleアカウントの作成など、海外でアプリを「維持・更新」するための準備をしておくことが重要です。
