みなさんこんにちは!
Passing Note(パッシングノート)のWataruです。
ヨーロッパ各国(EU諸国)への入国時には、2020年1月から安全かつ入国に適した人物であるか判断する「ETIAS(エティアス=欧州渡航情報認証制度)」の運用が開始される予定でしたが、パンデミックなどの影響により延期されていました。
しかし2023年1月から運用が開始されることとなり、EU諸国への入国はたとえ飛行機の乗り継ぎ(トランジット)だとしてもETIASの申請をしていないと、入国拒否をされるそうです。
この2023年1月から義務化となるETIASの申請ですが、どのような制度で、どの国に入国する際に、誰が申請しなくてはいけないのか徹底解説していきます。

2020年1月の同制度が運用される前にも記事で解説しましたが、いくつか変更点などもあるので是非最後まで御覧いただき、EU渡航時の参考にしてください。

2023年1月からヨーロッパ入国はETIASが義務?移行期間も
EU各国への入国の際にはビザを所持していない場合、ETIASの申請が2023年1月から義務になることが決まっているものの、なかなか日本で報道されたり、そういった情報を目にしたりすることがありませんよね。
また、私の住むフランスでも知っている人は少ないのではないかと思っています。
そういうこともあるからか、2023年1月からの同制度が運用開始されても移行期間として、最初の6か月間は、完全運用開始までETIASの申請が不要になるとされています。
その間は旅行者が大使館や総領事館、空港に到着した人にリーフレットなどを用いて周知徹底がされる予定です。
日本からヨーロッパのEU各国へ旅行する人もその移行期間は、ETIASの申請は不要になる可能性はありますが、制度自体は運用が開始されるので心配であればオンライン「ETIAS Application」でETIASに申請して入国することをおすすめします。
既に申請フォーマットやシステムがある程度用意されているので、良くヨーロッパへ旅行するという方は、今のうちから確認しておくと良いかもしれません。
ETIASが必要となるヨーロッパの国は?
空路だけでなく、航路や陸路でもETIAS対象国への入国時には同制度の申請が必要です。
気になる対象国ですが、2022年末に申請が必要とされているのは現時点で以下の26か国だとされています。↓
アイスランド、 イタリア、 エストニア、 オーストリア、 オランダ、 ギリシャ、 スイス、 スウェーデン、 スペイン、 スロバキア、 スロベニア、 チェコ、 デンマーク、 ドイツ、 ノルウェー、 ハンガリー、 フィンランド、 フランス、 ベルギー、 ポーランド、 ポルトガル、 マルタ、 ラトビア、 リトアニア、 ルクセンブルク、 リヒテンシュタイン
また、サンマリノ、モナコ、バチカン、アンドラも対象になります。
乗り継ぎだけでも必要となるため、上記の国をトランジットとして通過する際には、必ずETIAS入国の申請をしておきましょう。
因みに、Brexitで気になるイギリスやアイルランドは、ETIASの申請は不要です。
なお、1か国ずつ申請する必要はなく、1回申請すれば3年間有効で、有効期限内であれば新たに申請することなく入国ができます。
しかしながら滞在可能期間は、あくまでも「シェンゲン協定」で定められている「過去180日間のうちの90日以内」となるため注意が必要です。

ETIASの申請方法と必要なもの
ETIASの申請はオンラインのみで受け付けとなっており、「ETIAS Application」から可能です。
必要となるものを以下に挙げておきます。↓
・有効期限内のパスポート
・クレジットカード
・氏名や性別、国籍などの申請者情報
・パスポート情報
・連絡先情報
・各質問に対する回答(滞在先や就労などに関する情報)
なお、情報入力や決済などは全て合わせて10分程で終わらせられるとされています。
ETIASの審査結果は96時間以内、最大4週間かかる場合も
ETIASの申請をしてから審査が完了して「渡航認証許可」の通知がEメールで届くまで、96時間以内だとされていますが、最大4週間かかる場合もあるため、余裕を持って申請をしておくと良いです。
ETIASは、観光や短期ビジネス、乗り継ぎ・乗り換えの際に必要なため、この許可をもらわずに入国しようとすると、入国拒否される可能性もあるほか、そもそも目的地や乗り継ぎの空港などへ向かう飛行機などに乗ることを拒否される場合もあるので注意が必要です。
ETIASの申請料は7ユーロ程度、18歳以下70歳以上は無料
ETIASの申請料は、当初の2020年1月の運用開始予定時から変更はなく、7ユーロ程度とされていますが、正確な金額はまだ提示されていないため、運用開始後申請する方は確認が必要。18歳未満70歳以上は無料となります。
注意が必要なのは、18歳未満70歳以上は申請料が無料ですが、ETIASへの申請は全ての渡航者の義務となるため、子どもの分の申請などを忘れないようにしましょう。
最後に
ETIASの運用開始の主な目的はテロなどの脅威を排除するためであり、外国人による犯罪を抑止する狙いがあるものです。
申請で許可が降りなかった場合でも理由が申請者に通知されることはなく、許可が降りても最終的な入国許可を下すのは入国審査官であるため必ず入国を保証するものではありません。
このETIASの制度ですが、ヨーロッパではこれまで同様なものがなかったので、2023年1月以降は申請を忘れないようにしましょう。
また、ETIAS以外にも、パスポートの残存期間には十分注意してくださいね。↓

それでは、à bientôt !