これまでフランスのAuto entrepreneur(オートアントルプルヌール:個人事業主・フリーランス)に関する記事を幾つか書いてきましたが、今回は登録後に増加する詐欺などについて、そしてそれに対処する方法などをまとめていきます。
過去のAuto entrepreneurへの登録方法などについては、以下の記事リンクからご覧いただけるので是非参考にしてください。↓
私もAuto entrepreneurへの登録前後で、様々な問題に直面して解決してきました。
Auto entrepreneurをおよそ6年間続けてきた経験(現在は日本へ帰国)から、これから登録する方、既に活動されている方のために発信を続けていきます。
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Auto entrepreneurになると詐欺が増加するので注意
Auto entrepreneurになると個人事業の開業届をフランス当局に提出し、日本のように登録番号などが発行されます。
ここで何が問題になるのかと言うと日本のインボイス制度と同様に、「個人事業主の名前と住所などが公開される」ことです(日本ではインボイス登録番号であるTから始まる番号で個人事業主の名前や登録住所などの確認が可能)。
事務所などを借りていて、その住所を登録していればあまり問題にはならないかもしれませんが、ライターやデザイナーなど自宅で作業をしていて、自宅を登録していると誰もが住所確認できる状態になるのです。
この名前や住所の公開が、詐欺につながっていることを確認しました。
Auto entrepreneurになるとスパムや勧誘の手紙が届く
実際、私の家にもAuto entrepreneurになってから最初の1か月に2通ほどスパムや勧誘の手紙が届き、それ以降も定期的に郵便ポストに入っていました。
詐欺・スパムの内容としては「個人事業主をやっているのなら看板を立てるか、ドアに屋号を載せていないとダメなので、うちで発注してください。料金は〇〇からです。以下のサイト、若しくは電話で受け付けています。」といった旨のものです。
また、「上記期間の税金の納入がされていないので、以下の方法で納入してください」といった旨の詐欺の手紙もありました。
【対処方法】手紙発送元の署名や住所・電話番号を確認
前述のような手紙が届いた場合は、まず発送元と記載がある場合は電話番号を見て、しっかりとした公的機関から発送されているのかを確認してください。
それを確認せずに記載されている電話番号やサイトに問い合わせてしまうと、相手により多くの情報を抜き取られたり、ほかの詐欺グループなどに「この人はこういった手口にひっかかりやすいぞ」と共有されたりするようです。
電話番号や記載住所などに怪しい点があれば、そういった詐欺が起きていることをAuto entrepreneurのサイト「Auto entrepreneur Un service des Urssaf」にアクセスして、メッセージの送信か電話で管轄地域の担当者に伝えておくと良いです。
フランスなのでこの程度の詐欺で何かしらの対応をしてもらえるとは思えませんが、仮にほかの人も通報して、その数が増えれば動いてもらえる可能性が高まりますし、実際に注意喚起のメールなどが一斉送信されたこともありました。
「個人事業主をやっているのなら看板を立てるか、ドアに屋号を載せていないとダメ」ということはないので、「そうだったの?!」と焦らず冷静に対応することをおすすめします。
Auto entrepreneurであると広告などの投函数も増加
詐欺以外にもAuto entrepreneurとして住所が公開されていることで、さまざまな広告が入れられる回数も増えていきます。
例えばオフィス用品や筆記用具などの専門店のカタログや広告です。
これらは「Auto entrepreneurなら〇〇%オフで購入可能」など、お得なオファーもあるのですが広告の頻度が多いと気になってきます。
気になる方は広告をだしているお店のサイトなどから発送停止を求めるか、自宅の郵便受けにフランス語で「広告お断り」と小さく紙を貼っておくだけでも効果があります。是非試してみてください。
今回の記事以外にも関連する内容のものを幾つか投稿しているので、以下に掲載しておきます。↓
Auto entrepreneurに関する情報は定期的に更新していきますので、Passing Noteをお気に入り登録していただき今後もチェックしてくださると幸いです。