みなさんこんにちは!
Passing NoteのWataruです。
フランスの個人事業主制度「Auto entrepreneur(オートアントルプルヌール)」について、なかなかネットで詳しい情報がありませんでした。そのため、私自身、個人事業主として展開している身として、「手続き」や「体験したこと」、「新しくなったこと」などを記事にしてきました。
今回はAuto entrepreneurが加入する健康保険について変更があるということなので、その詳しい内容を紹介していきます。
個人事業主向けの社会補償制度を廃止!「CPAM」に統合
2017年9月15日にフランス政府が、個人事業主向けの新しいプログラムの展開を決定。個人事業主向けの社会補償制度を廃止し、一般社会保障制度への統合を発表しました。
これにより、Auto entrepreneurのサイト「Auto entrepreneur Un service des URSSAF」で開業届を申請した際、同時期に加入しなければならない個人事業主が加入できる健康保険がなくなり、一般的な健康保険制度「CPAM」に加入することになりました。
むしろ「CPAM」は会社員などが加入するものなので、個人事業主であっても「CPAM」に加入することが「できるようになった」というのが正しいのかもしれません。
「CPAM」などを含め、「フランスの国民健康保険の仕組み・加入方法」などについては、こちらの記事で詳細に説明しておりますので、是非ご覧になってください。↓
「RSI」から「CPAM」に変更!手続きは不要
今まで、個人事業主・自営業者が加入する健康保険は「RSI」であったため、「CPAM」へ変更になるということで、「何か面倒な手続きが色々あるんじゃないのかな?」と心配になるかもしれません。
しかし実際は、Auto entrepreneurである個人事業主・自営業者が何かをする必要はほとんどありません。
実際に私は「RSI」の中の「La Ram」という健康保険を利用していましたが、そこから「CPAM」への変更は、2020年1月20日付で自動で行われています。
「La Ram」に申請・登録した個人情報が「CPAM」のシステムに転送され、そこで保持されるという仕組みです。
薬局で保険証「Carte Vital」の更新が必要!
フランスに3か月以上滞在する長期滞在者だと、「社会保障(Sécurité Sociale=セキュリテ・ソシアル)」が受けられます。
Assurance maladieに直接赴き、書類を用いて健康保険の加入申請をする方法と、Webサイト「Ameli.fr」で加入申請する方法の2つがあります。
その申請を終えると、必ずICチップ付きの健康保険証「Carte Vital」が郵送されてきます。
新規に個人事業主として開業した人は2020年1月20日以降、「CPAM」で加入・登録しているはずなので、何もすることがありません。
しかし、それ以前に個人事業主として開業している人は、その「Carte Vital」の情報を「RSI」から「CPAM」に更新する必要があります。
その方法は簡単で2020年1月20日から順次、個人情報の転送が行われ、その3日後以降、薬局に設置されている更新用の端末に「Carte Vital」を挿入・更新するだけです。
最後に
健康保険の保険適応による払い戻し(返金)に関しては、従来通り「CPAM」においても、医療機関での受診の数日後に自動で行われます。払い戻し(返金)が必要なケースにのみ、「Ameli.fr」で申請が必要となります。
今回はフランスの個人事業主であるAuto entrepreneurの健康保険の変更について紹介しましたが、納税方法や銀行開設の注意点などを紹介した記事も執筆しています。
これからフランスで開業しようと考えている方は、こちらも合わせてご確認くださいね。↓
それでは、À bientôt!