みなさんこんにちは!
Passing Note(パッシングノート)のWataruです。
この記事を読みにきていただいた方は、海外で日本のクレジットカード(デビットカードも)や銀行口座を使うことに、何かしらの不安を感じているではないでしょうか。
実際、海外で日本のクレジットカードや銀行口座を使うことには、さまざまなリスクがあります。
居住者か非居住者であることで、その状況は大きく左右されます。
日本在住の方が日本のクレジットカードを海外で使う危険性については、過去の記事で紹介しているので、今回は非居住者が使用することによる危険性について解説していきます。
海外在住者による日本のクレジットカードや銀行口座の使用は危険
海外在住者(非居住者)が日本のクレジットカードや銀行口座を保有することのリスクについては以下の、過去記事で触れているのでこちらもご確認いただくと良いです。↓
海外在住者用の特別なクレジットカードの発行や銀行口座の維持についての手続きを出国前に行わず、そのまま日本在住者向けに発行されたものを使用していると、カード会社や銀行員、さらにはAIが取引の異常を検知して、取引に関する質問を受けたり、最悪の場合はクレジットカードの利用停止、銀行口座が凍結されたりすることもあり得ます。
海外の現地国から日本のクレジットカードや銀行口座保有がバレることも
日本のカード会社や銀行から海外での使用がバレることのほかに、海外の現地国から日本のクレジットカードや銀行口座を保有している事実を把握されることもあります。
『そんなの申告しなければバレようがないんじゃないの?』と言う方がいると思いますが、未申告でも現地国の当局(税務署)などが把握する方法があるのです。
海外での取引(海外送金や海外でのカード利用)の金額が大きくなると、送金の場合は日本の銀行が海外の銀行に通知することを義務付けている国もあり、多額の資産を海外に保有している可能性があると疑われた場合は、国外に一定金額以上の資産があることの申告を義務付けている国もあります。
このように、日本や海外の現地国にバレてしまう可能性はあるという認識で、日本のクレジットカードや銀行口座を保有しておき、何かあった場合でも対処できるようにしておくと良いです。
日本のクレジットカードや銀行口座の保有は何のリスクがあるのか?
実際にフランスでは海外に銀行口座を保有している場合、保有しているだけで(口座残高が0の場合でも)その口座残高や、報酬を得ていることの有無の申告をする義務があります。
これを怠った場合は大きな罰金などが課せられるといった罰則もあるので注意が必要です。
海外の銀行口座を保有していても、それを申告しない場合は、海外資産や海外で報酬を得ていた場合に脱税することにもなりかねず、正しく課税するための措置だと思われます。
フランスだけにとどまらず、そのほかの国においても海外で保有している銀行口座の申告を義務化しているところもあるようなので、海外移住する(海外在住になる)際には必ず、申告の義務の有無を確認しておきましょう。
日本ヘ完全帰国時も海外のクレジットカードや銀行口座の維持には注意
ここまでは海外在住者が日本のクレジットカードやデビットカード、銀行口座を維持・使用することのリスクについて解説してきました。
ここからはその逆、日本在住者(居住者)が海外のクレジットカードやデビットカード、銀行口座を使用する際のリスクについても紹介します。
簡潔に結論を言ってしまうと、日本においても前述の海外でのリスクと同じことが起こり得ます。
海外の銀行口座から日本の銀行口座に、1回100万円以上移動すると銀行から国外財産調書が税務署に提出され、そのお金がどういった性質のものなのか説明が求められます。
また、お金を送金しなくとも国外に資産を持っている場合はその申告が必要です。
これも「申告しなければバレないでしょ」ということではなく、日本は世界各国と銀行情報を自動交換する制度(毎年、何件の情報を交換したのか実績も公表されています)を設けているので、いつかはそのお金の存在や取引内容は知られることになります。
クレジットカードに関しても海外のものを持っているということは、海外に銀行口座を保有している場合が多いと思いますので注意が必要です。
海外の銀行担当者から本人確認書類の提出を求められることも
私の知人も実際に海外の銀行口座を閉鎖(解約)せずに日本へ完全帰国し、海外の銀行口座の残高を日本の銀行口座へ送金していたところ、まず海外現地の銀行担当者から「海外への送金が多くなっていますが、本当に届け出の通り、ここに住所がありますか?本人確認書類の提出をお願いします。もし一定期間対応されない場合はこの口座を凍結する可能性もありますのでご留意ください。」といった旨のメールが届きました。
それから数日後に日本の銀行からも「海外から送金という形で複数回着金しておりますが、どういった取引でしょうか?」という手紙を受け取りました。
結局日本の銀行は説明するだけで問題なく済みましたが、海外の銀行口座に関しては既に出国しており、現住所(現地国の住所)を証明する書類がないことや、本人確認書類の提出ができないことから、銀行口座の凍結となり、残高の半分に手が付けられなくなったそうです。
このように海外送金やクレジットカードの利用に関しては、取引データが残るためカード会社や銀行があやしいお金の動きを捕捉しやすいため、日本への帰国時や海外への出国時の手続きを曖昧にせず、対応を求められてもクリアに書類の提出や説明ができる状態にしておくと良いです。
因みに海外転出届を提出せず、短期間の海外出張や留学、ワーキングホリデーなどをする場合は日本の銀行口座やクレジットカード、デビットカードを維持していても問題がありません。
使いすぎることが心配な方は珍しいタイプのカードですが、保証金(デポジット)額に応じてカード利用可能枠を決めることができる「デポジット型クレジットカード【Nexus Card】」というものもあります。
国内外のMasterCard加盟店で利用できるので1枚持っていて損はないですね!
それではÀ bientôt!!!